日能研のメリット、デメリット(4年生時)
我が家では中学受験をするにあたって、日能研を進学塾に選びました。我が家から無理なく通える範囲の大手進学塾は
○日能研
○早稲田アカデミー
○栄光ゼミナール
○臨海セミナー
以上の4校でした。
そのなかで進学実績を見て日能研か早稲田アカデミーに絞り、体験に行って長男と相談して、悩み悩んだ末に日能研に決めた経緯があります。
めちゃくちゃ悩んだ末に決めた日能研に通って約半年が過ぎました。当記事では、ここまで通ってみて感じている日能研のメリットとデメリットを紹介します。
メリット
総じて4年生の間は、学習面でも生活面でもきっちりと基礎を身に着けるということに重きを置いています。早熟な子は物足りないかもしれませんが、そうではない多くの子にとって「ちょうど良い」バランスだと思います。
原理をしっかり教えてくれる
感じている一番のメリットは原理をしっかり教えてくれることでしょうか。とにかくやって覚えるというよりは、こういう考え方だからこういう答えになるんだよというのを理解させてくれる感じですね。
特に算数で感じることですが、4年生で取り組むことは、5年や6年生になってもレベルアップしたものが出題されます。だからきちんと原理を理解していないと、後々になって苦しむことになります。
とにかくプリントをたくさんこなす反復型で有名な公文式では、原理を覚えるというよりはやり方を覚えるといった感じで、応用が出てきたときに対処できないと感じました。純粋に点数を取るという点では有効かもしれませんが、それは5年生や6年生になって過去問に取り組むようになってからかなと思います。
家庭学習量に無理がない
知り合いの早稲田アカデミーに通っている人の話を聞くと、日能研は早稲田アカデミーに比べて家庭学習量が少ないです。少ないと言っても小学生が取り組む学習量としてはなかなかの量なので、少なくとも毎日1時間以上は時間を割かないと終わらない量ですが。
多すぎず、少なすぎない家庭学習を出すことで、家で勉強する習慣が身に付きやすいと感じます。多すぎると大変で勉強嫌いになる危険があるし、少なすぎると受験に必要な力が身に付きません。日能研は、そのあたりの塩梅が絶妙だと思います。
もちろん、家でもバリバリできる子は家庭学習量の多いところでも良いでしょうが、うちの子は日能研の学習量でもヒーヒー言っています。そういう特性を見据えて早稲田アカデミーではなく日能研を選んだ側面もあるんですけどね。
バリバリの競争社会ではない
4年生の間はテストの得点至上主義ではありません。上位クラスと中位クラスの入れ替えもさほどありませんし、得点によって厳密に決められているわけでもありません。いきなり1点に泣き笑いするような競争社会では、精神的に未熟な4年生では大きなストレスになりかねませんし、それによって塾が嫌になってしまうこともあり得ます。
デメリット
メリットとの裏腹のようになりますが、「無理をさせない」ことが時として「物足りない」になることもあります
家庭の負担が大きい
家庭学習量がそこそこなので、それがなくなったり終わったりした場合には、親が学習内容を考える必要があります。
例えば夏期講習。日能研ではわずか数日しか夏期講習がないため、夏休みに強化する内容を親が考えなくてはなりません。日能研からのプリントには、「よく遊んでよく学んで」という言葉が使われておりますが、きちんとメリハリをつけて頑張ろうということなのでしょう。
でも、さすがに夏期講習が少なすぎます。
先生のフォローが少ない
これはもしかしたら校舎によりけりなのかもしれませんが、うちが通っている校舎では先生からのフォローがほぼありません。こっちから聞きにいけばそれなりには傾向など教えてくれますが、情熱的なものは感じにくいですね。
それは新規入学生を獲得するときも一緒で、同じように体験に行った早稲田アカデミーからは何回かTELがありましたが、日能研からは一回もありませんでした。
「まだ4年生なので、そんなに焦らなくても…」というスタンスなのでしょう。でも、苦手分野は早く克服したい、上位クラスに上がりたいという親心にはちょっと物足りないと感じてしまうことも。
以上、日能研に通って感じたメリット、デメリットでした。
日能研では、5年生から一気に厳しくなると言われているので、あくまで4年生時での実感としています。競争社会や多くの家庭学習に耐えられる成熟が早い子であれば、早稲田アカデミーやSAPIXが良いのでしょうが、そうではない多くの子には日能研も有力な選択肢となるでしょう。
日能研も決してヌルいというわけではありません。家庭学習は少なくとも1日1時間は必要になりますし、育成テストという復習確認のテストが2週間に1回あります。それだけでも中学受験をしない子たちより、ずっと多くの学習をするわけですから大変です。
親心としては進学実績の良い塾に行かせたくなりますが、一方でそういうところほど人を選びます。
日能研でもトップ層は御三家への進学実績がありますし、中堅校を中心に、あわよくば上位校を狙うという層にはピッタリな塾だと言えるでしょう。